自作小説やアニメの評論
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ナーガさんは会社の内定が取り消しになり、就職浪人になった。 そして出遅れた彼は行き先の困った末に、ファミレスで働き始めた。 正社員になれるだけでもありがたいと思ったからだ。 周囲の派遣を見てもいい条件とはいいがたいし、将来はないと見越し、給料が多少安くとも、安定した職と思い希望を抱いて就職した。 きつい仕事で残業も多かったが、残業分はお金になるので懸命にがんばった。 その功績が認められたのか、ついに彼は店長に抜擢された。 一年でここまでこれたことに、ナーガさんは喜び、将来に明るい希望を抱いた。 この会社の為にもっと尽くしたいと決意したが、その決意は半年もするともろくも崩れていった。 彼の身体が疲弊しきったからだ。 ナーガさんを店長に据えたあと、本部は人数を削減させ、管理職であるナーガさんが、サービス残業せざるを得なかった。 人を増やしてもくれず昨年対比は上げろと迫る。 バイトが休みならその分もカバーしなければならない。 休日もなく疲労と睡眠不足で、だんだんと気力は失われていった。 そして残業代がつかないことで、ナーガさんに給料は実質平社員の時よりも減った。 ある日、店で涙がでるのを堪えずに、ずっと厨房で涙をながしていた。 その日から序々に壊れていった。 ケアレスミスが続き、眠れなくなり、最後には何も考えれなくなった。 もう仕事もできずに、精神科に行った時には重度の鬱と診断された。 自分のせいで仕事に迷惑を掛けたと思い込み。 彼は会社を辞めたのだが、最近までそれが会社の人を安く使う手だと知らなかった。 ただ自分を責めていたナーガさんはある番組で知ったのだ。 自分も名ばかり管理職だと言うことを。 その時初めてしった。 アリバイトや派遣なんてと思っていたナーガさんは、自分もまた会社からすれば使い捨ての消耗品でしかないと知ったのだ。 それから鬱がひどくなり、社会復帰への希望を失った。 自分の価値など社会からみればその程度で、いてもいなくてもいいと分かったのだ。 そんな価値のない自分が職につき働けるなど信じられなくなった。 完全に自分に自信がなくなったナーガさんは家からしばらく出られなくなった。 「最近は少しましなんです、、ここがあったから、、いつかみんなと会え旅立てると思ったから」 ナーガさんがうっすらと笑って言った。 僕には彼の気持ちがとても良く分かった。
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